きらりんレボリューション 第93話

霧沢あおいちゃんがアイドルを引退した。アイドルと歌手の境目など、万人が気になってしょうがないデリケートな問題に、鋭く切りこんでくれるのがこのアニメの素晴らしいところだ。アイドル存在というものを語る、充実した回だったように思う。そして、あおいの引退により、きらりは名実共にナンバーワンアイドルとなったわけで、今後の展開が楽しみだ。このお話で、あらゆるアイドル的才能を持ち、なにより引退という悲しい出来事を前にしたファンをも笑顔にさせることができる「完全無欠のアイドル」としてあおいが描かれたわけだが、斉藤千和はその役柄をすごく上手にこなしていたように思う。理知的で優しくて明るいのだけれど、感情は抑制されている。もちろん泣きもするし笑いもするのだが、どこかで抑えてあって、作り物のような完全性を演出していた。これはきっと誤認だな。