2010-01-01から1年間の記事一覧
全ての人間は、生まれつき、知ることを欲する。その証拠としては感官知覚[感覚]への愛好があげられる。というのは、感覚は、その効用をぬきにしても、すでに感覚することそれ自らのゆえに愛好されるものだからである。しかし、ことにそのうちで最も愛好され…
遅くなりましたが、声グラvol.5に寄稿していました。ぼんやりしていたら原稿を書く時間がなくて、けいおん!!について何も書けなかった。 確か、ベルクソンが「物質と記憶」のなかで、声に対する身体の反射についてちょっと触れていた気がする。ベルクソン…
サークルファイブエム様にお誘い頂いて、「『涼宮ハルヒの消失』評、その中心のわずかな余白に」という題で、小さな批評文を書きました。 題にあるとおり、劇場版アニメ『涼宮ハルヒの消失』についての文章です。 『5M』誌のような本にふさわしい文章なのか…
私はまるで関係していないのですが、後輩さんが頑張っているようなので告知させてもらいます。 開催概要イベント名 :「キミとエミリと五月祭」 日時 : 2010年5月29日(土) 集合 : 11:15 開演 : 12:00 ゲスト : 加藤英美里さん 参加費…
まあ、更新詐欺なんだけど。福井に行かないといけないので手短に。 待望するものが何も得られないお話にも見える。けれど、どこかからやってくる何かよりは、目の前の今のほうが楽しい、そんなお話にも見える。 とか、そういう風に定式化してしまったら、こ…
twitterでほっちゃんが見に行ったってつぶやいていたので、今更ながら見に行った。 ネット上でちらほら、「映像はすごいけどもそれだけの映画」というようなコメントを見かけていたので、まあそうなんだろうなと思いつつ見始めたのだが、見終わってみるとそ…
続けて感想を書いているとだんだんと自分の思考と嗜好が濃くにじみ出てくることに気づいた。 ◆二元性とその崩壊 前回・前々回あたりから、私はdualité、すなわち二重性あるいは二元性にやたらと固執しているわけだが、そもそもこの作品の根幹には新時代と旧…
今回もあんまり書くことがないのに書いてみたら、とりわけトンデモぽくなった。前回第五話の感想で、外見と内容のズレについて語ったが、今回第六話ではそれがより顕著であるように思う。ズレを「二重性」と換言してもよい。前回はズレが解消されることはな…
えーと、登場人物たちがかわいくて、これまででいちばん楽しく感じた回だった。明るくコミカル。けれど、本当にそうなのか。正直、あまり書くことがないのだが、少しだけ。 ◆外見と内容のずれ 外見と内容の食い違いが何度も反復される挿話だった。それが気に…
パセラに行くと曲と曲との合間に『バカテス』の宣伝が流れていて、パセラで徹カラをすると23時から翌8時まで何度となくその映像を見ることになるのだが、それがね、何度も何度も見てると、本編を見ているわけでもないのにすっごく『バカテス』が好きになって…
雨、風、雲、光といった自然現象で、突出を創出する巧みさがすばらしいなあと思うのだが、どうしても消えない隔たりを感じる。よく出来すぎているから嫌いだ、なんて言うのは稚気でしかないだろうが、掛け値のない感情を言い表してもいるわ。 ◆雨・雲 冒頭か…
遅ればせながら見てきたので感想。面白かった。 確かに、既にどこかで見たような『ONE PIECE』感があるのだが、あまりそれは気にならなかった。全編を通して、「見所」が連続して存在するからだろう。極論であるが、映画はモーションによってエモーションを…
アニメ『遊戯王』シリーズのファンなので見に行ったわけなのだが、この作品が「3Dメガネを通して鑑賞する2Dアニメとしては初のフルデジタル3Dデジタルシネマ」*1であるらしいことも、鑑賞の動機のひとつだ。2Dアニメとして、はじめての試みに挑戦しているの…
テレビアニメを見ていると、三話目から急につまらなくなったように感じることが少なくない。 景観、さまざまなもの、光。繊細な描写が素敵な作品だなーと毎回思わされるのだけれども、やっぱり気障だよなーなんて。 模倣と混合が、この作品を語る上で、本質…
またも、およそ一週間の遅れ。それでも感想を書いてみようかと思うのは、気になっているからか。気になっているというか、気に入っていると言ったほうがいいか。映像のスタイル(このように言ってしまっていいものか怪しいが)に、好感が持てる。この第2話で…
2010年になった。 今年は昨年よりもさらに更新頻度は低下すると思われるが、ぼちぼち続けていくんじゃないだろうか。 徹底的に主観的に書いていきたい。 アニメを視聴することでしか得られない面白さへの情熱を忘れない。 アニメの荒唐無稽をそのまま引き受…
放送開始から一週間以上遅れての言及になり、その必要性は限りなく薄くなっているようにも思われる。しかし、どうもこの作品を無言で通過させてはいけないような気がする。いや、それは全くの嘘なのだが、こうして言及してしまっている。なんというか、この…