デルトラクエスト(終)

5クール、長いようだが、そこまで長いとは感じなかった。最初の4クールで割とテンポよく話が進んでいったためであろうし、最後のクールを別の物語のように感じたせいでもあるだろう。5クール目はジャスミンファンにとっては素晴らしい追体験になったんじゃないかなあ。まあ、作品の完成度は下げてしまった気がするが、しょうがなかった。4クール目で敵の大魔王を倒してリーフが王様になるという、決定的なカタルシスを得てしまった後の5クール目をどのようにすっきりと終わらせるかといったら、それはもう、もやもやしていたリーフとジャスミンの関係をどうにかするしかないだろう。いや、ジャスミン高垣彩陽がかわいかったので、何の問題もないが。
えー、何だよくわからないが、背景や全体の色調が好きアニメだった。背景と人物の位相のバランスの良さもあるし、作品の世界観と作品そのものに合った上品な感じも良い。そういう映像面での作品世界作りと同様に、声の面でも何か上品さを感じさせるものだった気がする。いやらしい声優がいない。唯一、釘宮理恵。しかし、あの世界におけるあのキャラクターにはぴったりで、キャスティングの妙を感じた。
リーフが鍛冶場に籠って槌をふるってるのを見ると、「ベルサイユのばら」のルイ16世を想起してしまうのは俺だけではないはずだ。デルトラ王国の革命の日は近い。