RD潜脳調査室 第15話「食 imotare」

毎回、話を掴みきれていないように感じるのだが、今回は特に良く分からなかった。因果関係の整理すらできない。脳餓死が起こったのは、メタル内で鋭敏化した味覚をそのままリアルでもひきずり、ロクにものを食べられなくなったから、という流れはとりあえずあっただろう。しかし「現実には考えられないくらい味がわかっちゃうんだったら――」というミナモのセリフがあったわけだが、メタル内で味覚をブーストしているという描写はあったのだろうか?俺が見落としていなければ、無かったと思う。ホロンのセリフ「現実と変わりない感覚を楽しんでいらっしゃるはずです」から判断すれば、特別、鋭敏化の処理はされていないと考えることも可能だろう。となると、ミナモのセリフ「この人達こんなことばっかりしてたら、現実に戻ったとき絶対何かおかしなことになると思うの」から、メタル内での美食の追求自体が味覚異常の原因であることが示唆されていると見るのが妥当か。だが、そうなると、孔雀の羽代わりに使われた補正プログラムの多用による機能障害について言及がなされていたことの意味が分からなくなる。そもそもそれまで食べていた珍味に対しては美味を感じていたのに、水に対して突然苦痛を訴えたのはどいうことなんだ。珍味は鋭敏な味覚でも楽しめるものだったのか?単に俺の理解力不足なのだろうが、いろいろしっくりこない脚本だった。脚本の後藤みどりさんは第7話の犬の話を書いた人なので、俺との相性は悪いのかもしれない。正しい解釈を誰か教えて下さい。
脚本が俺にとって微妙なものであった一方で、コンテの安藤真裕は脚本を膨らませる工夫をしていたように感じた。上手くバカな話としてまとまっていた。