福井県民あるいは俺のために

ミカるんX 1 (チャンピオンREDコミックス)

ミカるんX 1 (チャンピオンREDコミックス)

思いがけず福井県について考えさせられる一冊。
俺の実家は福井県福井市にあるが、徒歩五分のところにえちぜん鉄道の駅があったなあ。まあ、言われてみると確かに徒歩圏内に駅がない家のほうが多いなあ。むう自分が例外的な地域に住んでいたことに気づかされる。例外的といえば、カツ丼=ソースカツ丼なのは福井県くらいなのだなあ。考えてみると、福井県民も無意識にソースカツ丼を卵とじのカツ丼と比べて、野蛮とまでは思わないにせよ、下位においているようである。というのも、福井において卵とじのカツ丼は上カツ丼と表現される場合が多いからだ。しかし、この野蛮を俺は野蛮に反転する啓蒙とでも呼んでしまいたい。トンカツはソースをつけて食べるものであるからして、それを卵とじにするという一見奇妙な発想に発展を見るという考えはおそらく誤りなのだ。それは既存の発想(親子丼など)の応用にすぎない。それに対し、ソースカツ丼はソースで味付けしたものをそのまま丼にしてしまうという、丼モノには前例の無い(多分)発見・革命による自由さがある。福井県民はソースカツ丼についてあまり卑屈にならなくていいと思う。美味いしな。
るんなのお父さんは地方公務員なのか会社員なのかよく分からない。お父さんの会社を辞めて独りでやりたい夢というのは地方公務員になることだった、ということなのか。俺の父も福井県庁の地方公務員だが、幼いときの俺の感覚では会社員だったなあ。そういうことか。
いや、とても楽しいマンガ。