因果関係を俺は認めない!

NTゼミがグダグダになって、NTさんの家で鍋をした。鍋をしたからグダグダになったのかもしれない。
そのときかみちゅやらMAKOやらが云々という話をした。云々ってなんだ。いや、以前、『かみちゅ!』のEDでゆりえちゃんがマラカスを振っているのは、ゆりえちゃん役の声優MAKOBon-Bon Blancoでマラカスを担当していたからだ、と(確か夏葉さんからだったと思うのだが)聞かされて、すごく驚いたという、それだけの話だ。
最初に知ったときもこの日も、なんとも思わず納得していたのだが、今考えてみると「『かみちゅ!』のEDでゆりえちゃんがマラカスを振っている」ことと「ゆりえちゃん役の声優MAKOBon-Bon Blancoでマラカスを担当していた」ことの間に、なんら必然的な因果関係を認めることが出来ないのではないか。どゆこと?どうして俺はこの二つの間に因果関係を認めたんだ?
原因と結果を結びつける「印象」がどのように生まれるのか、ということを研究していた哲学者としてヒュームが挙げられるが、ヒュームのモデルではこの場合の印象を説明できない気がする。
ヒュームは「原因と結果は近接していなければいけない」と言う。マラカスを接点に二つの事柄が近接しているとは言っていい気がする。次に「原因は結果に先行する」、これは問題ない。しかし、二つの事柄が近接しており、且つ一方が他方に先行していたとしても、それだけで因果関係があるとは言えない。朝と夜は近接しており、夜は朝に先立つが、夜が朝の原因ではない。第三に「必然的結合」が必要だとヒュームは言う。そして、この必然性の印象は経験から生まれてくるものらしい。因果関係は習慣に由来する「信念」の関係である。
やはりヒューム説では説明できない。俺達には、マラカスを振っていた声優が演じているキャラはマラカスを振るとか、それに類似した現象の経験がほとんどない。全く無いわけではないが、ヒュームが言うような「恒常的な連結」が見出せるほどではないだろう。
しかしながら、そういう経験によって、必然的だとは思わないにせよ、何か関係があるのではないか?と推論することはできる。そこから因果関係の確信に至るのは、「他人がそれを認めている」ということに拠っているのではないか。よく分からんが、度し難いなあ。グダグダ。

ついき。
というか、その説を面白く感じたから因果関係を疑わなかった、ということは言えるかもしれないなあ。そうね。二つの事象に必然的な因果関係を認めることは出来ないが、そこに俺の関心を持ち込むことで因果関係があるかのように見えてくる。もちろん、二つの事象が近接しまた前後関係があるということも、因果関係に見える要因ではあるだろうが。