「コンテがいい」とか「演出がいい」と、書いておられるアニメ感想ブログを時折見かけるのだが、その理由にまで言及している方はあんまりいないように感じる。
演出というものは、目的論的にしか評価出来ないというのが俺の考えだ。それ自体として良い演出など有り得るとは思えない。演出は常に「何かのための演出」であるはずで、「何のための演出なのか?」という問いを欠いたままでは演出の評価は出来ない。世のアニメ感想ブログでも勉強させてもらおうと思っている身としては、そこをとばして「良い」と言われると、どういうことなのか分からなくて困る。
演出が実体的に存在しているかどうかは分からない。順序としては、視聴後の「気持ち悪かった」あるいは「爽快だった」というような気分をもとに、このような気分になった「原因」を問い、そして演出というものを見出すに至るしかないだろうと考えている。ただ、そこで見出されるのは演出だけではないという問題もあるけれど、それは今は置いておく。