ストライクウィッチーズ 第2話感想・補

補足つーかお話を円滑に飲み込むために考えたこと。戦争嫌いの芳佳が戦争参加した流れ。
第1話終盤、ストライカーユニットを見せられた芳佳は、父の仕事に対して一定の理解を示すものの、戦争参加は頑なに拒む。そもそも芳佳の戦争嫌いは、戦争がなければ父を失わずに済んだ、という考えに起因している。芳佳の中で二つの父原理が衝突している状態である。第2話で芳佳が戦闘に参加することを決意するのは、1:父の願いを真に理解したことと、2:戦争に対するイメージの変化の2点により、その衝突の均衡が根本的に崩壊するからだろう。
1は「私にできること」の理解とも換言できる。芳佳父がストライカーユニットを開発したということは、芳佳の戦争参加を望んでいたということであろう。芳佳は、これまで「みんなを守る」ということの内容を、母や祖母の力の使い道を見ていたことから、治癒に限定させてしまっていたのではないだろうか。しかし、戦場において彼女の治癒能力が何の役にも立たないことを知る。そして、その無力状態において「私にできること」を考えるその先に、真の理解があった。2は別に1に時間的に遅れるものではなくむしろ同時。戦争を父の死と切り離せない芳佳は、対ネウロイ戦を喪失しか生まないものだと考えていたのではなかろうか。しかし、いざ実戦を経験して、それが人類を脅かす敵との戦いであることを知り、また直接的に坂本少佐に守られることで(インカムはその実感を強めただろう)それがつまり人類を守る戦いであることを悟る。それは芳佳にとっての戦争の意味を大きく変えたはずだ。
1と2が併発することで、戦争嫌いなはずの芳佳がストライカーユニットを装着することを決意できた。ただ、1話で描かれているように、芳佳は「助けたい」と思ったら、後先考えずに行動してしまうキャラなわけで、そういう衝動に任せて、という側面もあるといえばありそう。戦闘中の思い切りの良さは、そういう性格に由来しているのか。